積 雪 荷 重 の 算定               戻る 

【a】積雪荷重の計算 積雪荷重=単位荷重×屋根の水平投影面積×垂直積雪量 【b】単位荷重     単位荷重とは密度に相当するもので、1㎡の範囲に積もった積雪高1㎝の雪     の荷重のことで20N/㎡以上の値を採るように規定している。     但し、多雪区域の単位荷重は特定行政庁が[多雪区域を指定する基準及び     垂直積雪量を定める基準を定める件]に基づき、「規則」「細則」で定める     事になっている。一般に20N/㎡以上と決めている。 【c】多雪区域     垂直積雪量1m以上の区域。積雪の初終間日数の平均値が30日以上の区域の     いずれかの区域で特定行政庁が「規則」「細則」で指定する。 【d】垂直積雪量     垂直積雪量は「令」86条3項、平12建告1455号第2の垂直積雪量基準・別表に     基づき、特定行政庁が「規則」「細則」で定められている。     [垂直積雪量基準(平12建告1455抜粋)]     市町村の区域について、次に掲げる式によって計算した垂直積雪量に、当該     区域における局所的地形要因による影響等を考慮したものとする。ただし、     当該区域又はその近傍の区域の気象観測地点における地上積雪深の観測資料     に基づき統計処理を行う等の手法によって当該区域における50年再現期待値     (年超過確率が2%に相当する値をいう)を求めることが出来る場合には、当該     手法によることが出来る。     d = α・ls+β・rs+γ     d : 垂直積雪量     α.β.γ : 区域に応じて別表の当該各欄に掲げる数値     ls : 区域の標準的な標高
    rs : 区域の標準的な海率(区域に応じて別表 Rの欄に掲げる半径[km]の円     面積に対する当該円内の海その他これに類するものの面積の割合をいう)

 垂直積雪量
 垂直積雪量  区域
 標高 (ls) m
 海率 (rs)

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 α
 β
 γ
 R
 垂直積雪量
別表 (平12告1455)
区 域 α β γ R
(1)北海道のうち
稚内市 天塩郡のうち天塩町、幌延及び豊富町
宗谷郡 枝幸郡のうち浜頓別町及び中頓別町 礼文郡 利尻郡
0.09572.84-0.8040
(2)北海道のうち 中川郡のうち美深町、音威子府村及び中川町 苫前郡のうち羽幌町及び 初山別村 天塩郡のうち塩別町 枝幸郡のうち枝幸町及び歌登町 0.0194-0.562.1820
(3)北海道のうち 旭川市 夕張市 芦別市 士別市 名寄市 千歳市 富良野市 虻田郡のうち真狩村及び留寿都村 夕張郡のうち由仁町及び栗山町 上川郡のうち鷹栖町、東神楽、当麻町、比布町、愛別町、 上川町、東川町、美瑛町、和寒町、剣淵町、朝日町、風連町、下川町及び新得町 空知郡の うち上富良野町、中富良野町及び南富良野 勇払郡のうち苫冠村、追分町及び穂別町 沙流 郡のうち日高町及び平取町 有珠郡のうち大滝村 0.00278.511.2020
(4)北海道のうち 札幌市 小樽市 岩見沢市 留萌市 美唄市 江別市 赤平市 三笠市 滝川市 砂川市 歌志内市 深川市 恵庭市 北広島市 石狩市 石狩郡 厚田郡 浜益郡 虻田郡のうち喜茂別町、京極町 及び倶知安町 岩内郡のうち共和町 古宇郡 積丹郡 古平郡 余市郡 空知郡のうち北村、 栗沢町、南幌町、奈井江町及び上砂川町 夕張郡のうち長沼町 樺戸郡 南竜郡 増毛郡 留萌郡 苫前郡のうち苫前町 0.00950.371.4040
(5)北海道のうち 松前郡 上磯郡のうち知内町及び木古内町 桧山郡 爾志郡 久遠郡 奥尻郡 瀬棚郡 島牧郡 寿都郡 磯谷郡 虻田郡のうちニセコ町 岩内郡のうち岩内町 -0.0041-1.922.3420
(6)北海道のうち 紋別市 常呂郡のうち佐呂間町 紋別郡のうち遠軽町、上湧別町、滝上町、興部町、西興部村 及び雄武町 -0.0071-3.422.9840
(7)北海道のうち 釧路市 根室市 釧路郡 厚岸郡 川上郡のうち標茶町 阿寒郡 白糠町 野付郡 標津郡 0.0100-1.051.3720
(8)北海道のうち 帯広市 河東郡のうち音更町、士幌町及び鹿追町 上川郡のうち清水町 河西郡 広尾郡 中川 郡のうち幕別町、池田町及び豊頃町 十勝郡 白糠郡のうち音別町 0.01080.951.0820
(9)北海道のうち 函館市 室蘭市 苫小牧市 登別市 伊達市 上磯郡のうち上磯町 亀田郡 茅郡郡 山越郡 虻田 郡のうち豊浦町 虻田町及び洞爺村 有珠郡のうち壮瞥町 白老郡 勇払郡のうち早来町、厚真 町及び鶴川町 沙流郡のうち門別町 新冠郡 鶴内郡 三石郡 浦河郡 様似郡 幌泉郡 0.0009-0.941.2320
(10)北海道 ((1)から(9)までの区域を除く)
0.00190.150.8020
(11)青森県のうち
青森市 むつ市 東津軽郡のうち平内町、蟹田町、今別町、蓮田村及び平舘村 上北郡のうち 横浜町 下北郡
0.0005-1.051.9720
(12)青森県のうち 弘前市 黒石市 五所川原市 東津軽郡のうち三厩村 西津軽郡のうち鰺ヵ沢町 、木造町、 深浦町、森田村、柏村、稲垣村及び東力村 中津軽郡のうち岩木町 南津軽郡のうち藤崎町、 尾上町、浪岡町、常盤村及び田舎館村 北津軽郡 -0.02851.172.1920
(13)青森県のうち 八戸市 十和田市 三沢市 上北郡のうち野辺地町、七戸町、百石町、十和田湖町、六戸町、 上北町 東北町 天間林村、下田町及び六ヵ所村 三戸郡 0.01400.550.3340
(14)青森県のうち((11)から(13)までに掲げる区域を除く)
秋田県のうち 能代市 大館市 鹿角市 鹿角郡 北秋田郡 山本郡のうち二ツ井町、八森町、藤里町及び峰浜村
0.00470.581.0140
(15)秋田県のうち 秋田市 本庄市 男鹿市 山本郡のうち琴浜町、山本町及び八竜町 南秋田郡 川辺郡のうち 雄和町 由利郡のうち仁賀保町、金浦町、象潟町、岩城町、由利町、西目町及び大内町 山形県 鶴岡市 酒田市 東田川郡 西田川郡 飽海郡 0.0308-1.881.5820
(16)岩手県のうち 和賀郡のうち湯田及び沢内町 秋田県 ((14)から(15)に掲げる区域を除く) 山形県のうち 新庄市 村山市 尾花沢市 西村山郡のうち西川町、朝日町及び大江町 北村山郡 最上郡 0.00501.011.6740
(17)岩手県のうち 宮古市 久慈市 釜石市 気仙沼郡のうち三陸町 上閉伊郡のうち大槌町 下閉伊郡のうち田老町 、山田町、田野畑村及び譜代村 九戸郡のうち種市町及び野田町 -0.01305.24-0.7720
(18)岩手県のうち 大船渡市 遠野市 陸前高田市 岩手郡のうち葛巻町 気仙沼郡のうち住田町 下閉伊郡のうち 岩泉町、新里村 及び川井村 九戸郡のうち軽米町、山形村、大野村及び九戸村 宮城県のうち 石巻市 気仙沼市 桃生郡のうち河北町、雄勝町及び北上町 牡鹿郡 本吉郡 0.00371.04-0.1040
(19)岩手県のうち((16)から(18)までに掲げる区域を除く) 宮城県のうち 古川市 加美郡 玉造郡 遠田郡 栗原郡 登米郡 桃生郡のうち桃生町 0.00200.000.500
(20)宮城県のうち((18)及び(19)に掲げる区域を除く) 福島県のうち 福島市 郡山市 いわき市 白河市 原町市 須賀川市 相馬市 二本松市 伊達郡 安達郡 岩瀬郡 西白川郡 東白川郡 石川郡 田村郡 双葉郡 相馬郡 茨城県のうち 日立市 常陸太田市 高萩市 北茨城市 東茨城郡のうち御前山村 那珂郡のうち大宮町、山方町 、美和村及び緒川村 久慈郡 多賀郡 0.00190.150.1740
(21)山形県のうち 山形市 米沢市 寒河江市 上山市 長井市 天童市 東根市 南陽市 東村山郡 西村山郡のうち 河北町 東置腸郡 西置腸郡のうち白鷹町 0.00990.00-0.370
(22)山形県のうち((15)(16)及び(21)に掲げる区域を除く)
福島県のうち 南会津郡のうち只見町 耶麻郡のうち熱塩加納村、山都村、西会津町及び高郷村 大沼郡の うち三島町及び金山町 新潟県のうち 東蒲原郡のうち津川町、鹿瀬町及び上川村
0.0028-4.772.5220
(23)福島県のうち((20)及び(22)に掲げる区域を除く) 0.002623.000.3440
(24)茨城県((20)に掲げる区域を除く) 栃木県 群馬県((25)及び(26)に掲げる区域を除く) 埼玉県 千葉県 東京県 神奈川県 静岡県 愛知県 岐阜県のうち 多治見市 関山市 中津川市 瑞浪市 羽島市 恵那市 美濃賀茂市 土岐市 各務原市 可児市 羽島郡 海津郡 安八郡のうち輸之内町、安八町及び墨俣町 賀茂郡のうち坂祝町、富加町、 川辺町、七宗町及び八百津町 可児郡 土岐郡 恵那郡のうち岩村町、山岡町、明智町、 串原村及び上矢作町 0.0005-0.060.2840
(25)群馬県のうち 利根郡のうち水上町
長野県のうち 大町市 飯山市 北安曇郡のうち美麻村、白馬村及び小谷村 下高井郡のうち木島平村及び 野沢温泉村 上水内郡のうち豊野町、信濃町、牟礼村、三水村、戸隠村、鬼無理村、小川村 及び中条村 下水内郡 岐阜県のうち 岐阜市 大垣市 美濃市 養老郡 不破郡 安八郡のうち神戸町 揖斐郡 本巣郡 山県郡 武儀郡 洞戸村、板取村 及び武芸川町 郡上郡 大野郡のうち清見村、荘川村及び宮村 吉城郡 滋賀県のうち 大津市 彦根市 長浜市 近江八幡郡 八日市市 草津市 守山市 滋賀郡 栗太郡 野洲郡 蒲生郡 のうち安土町 及び竜王町 神崎郡のうち五個荘町及び能登川町 愛知郡 犬上郡 坂田郡 東浅 井郡 伊香郡 高島郡 京都府のうち 福知山市 綾部市 北桑田郡のうち美山町 船井郡のうち和知町 天田郡のうち夜久野町 加佐郡 兵庫県のうち 朝来郡のうち和田山町及び山東町
0.00522.970.2940
(26)群馬県のうち 沼田市 吾妻郡中之条町、草津町、六会村及び高山村 利根郡のうち白沢村、利根村、片品村 、川場村 月夜野町、新冶村及び昭和村 長野県のうち 長野市 中野市 吏埴市 木曽郡 東筑摩郡 南安曇郡 北安曇郡のうち池田町、松川村及び八坂 村 更級郡 埴科郡 上高井郡 上高井郡のうち山ノ内町 上水内郡のうち信州新町 岐阜県のうち 高山市 武儀郡のうち武儀町及び上之保村 加茂郡のうち白川町及び東白川村 恵那郡のうち 坂下町、川上村 加子母村、付知村、福岡町及び蛭田村 益田郡 大野郡のうち丹生川村、 久々野村、朝日村及び高根村 0.00190.00-0.160
(27)山梨県のうち 長野県((25)及び(26)に掲げる区域を除く) 0.00056.260.1240
(28)岐阜県((24)から(26)までに掲げる区域を除く) 新潟県のうち 糸魚川市 西頚城郡のうち能生町及び青海町 富山県 福井県 石川県 0.0035-2.332.7240
(29)新潟県のうち 三条市 新発田市 小千谷市 加茂市 十日町市 見附市 栃尾市 五泉市 北蒲原郡のうち安田町 、笹神村、豊浦町及び黒川村 中蒲原郡のうち村松町 南蒲原郡のうち田上町、下田村及び栄 町 東蒲原郡のうち三川村 古志郡 北魚沼郡 南魚沼郡 中魚沼郡 岩船郡のうち関川村 0.0100-1.202.2840
(30)新潟県((22),(28)及び(29)に掲げる区域を除く) 0.0052-3.222.6520
(31)京都府のうち 舞鶴市 宮津市 与謝郡 中郡 竹野郡 熊野郡 兵庫県のうち 豊岡市 城崎郡 出石郡 美方郡 養父郡 0.00761.510.6240
(32)三重県 大阪府 奈良県 和歌山県 滋賀県((25)に掲げる区域を除く) 京都府((25)及び(31)に掲げる区域を除く) 兵庫県((25)及び(31)に掲げる区域を除く) 0.00090.000.210
(33)鳥取県 島根県 岡山県のうち 阿哲郡のうち大佐町、神郷町及び哲西町 真庭郡 苫田郡 広島県のうち 三次市 庄原市 佐伯郡のうち吉和村 山県郡 高田郡 双三郡のうち君田村、布野村、作木村 及び三良坂町 比婆郡 山口県のうち 萩市 長門市 豊浦郡のうち豊北町 美袮郡 大津郡 阿武郡 0.00360.690.2640
(34)岡山県((33)に掲げる区域を除く) 広島県((33)に掲げる区域を除く) 山口県((33)に掲げる区域を除く) 0.0004-0.2100.3340
(35)徳島県 香川県 愛媛県のうち 今治市 新居浜市 西条市 川之江市 伊予三島市 東予市 宇摩郡 周桑郡 越智郡 上浮穴郡の うち面河村 0.00110.420.4120
(36)高知県((37)に掲げる区域を除く) 0.0014-0.690.4920
(37)愛媛県((35)に掲げる区域を除く) 高知県のうち 中村市 宿毛市 土佐清水市 吾川郡のうち吾川村 高岡郡のうち中土佐町、窪川町、梼原町、 大野見村、東津野村、葉山村及び仁淀村 幡多郡 0.0014-0.690.4920
(38)福岡県
佐賀県 長崎県 熊本県 大分県のうち 中津市 日田市 豊後高田市 宇佐市 西国東郡のうち真玉町及び香々地町 日田郡 下毛郡
0.0006-0.090.2120
(39)大分県((38)に掲げる区域を除く) 宮崎県 0.0003-0.050.1020
(40)鹿児島県 -0.0001-0.320.4620

【e】屋根勾配による低減 [「令」86条3項] 屋根に雪止めがなく、勾配βが60°以下の場合には、勾配に対して積雪荷重 に応じて積雪荷重に屋根形状係数を乗じて低減することが出来る。 μb= sqr (cos(1.5・β))   sqr = 平方根 β>60°の場合は0とする。

   
 積雪荷重の計算
 屋根勾配
°
 雪の単位荷重  N/㎡
 垂直積雪量  cm
 自動計算    区域
 標高 (ls) m
 海率 (rs)
 雪止めの有無  無   有 

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 角度 [°]
 cosθ
 sinθ
 垂直積雪量 [cm]
 屋根形状係数
 積雪荷重 [N/㎡]
 屋根形状係数
 屋根勾配 
°

 クリックして下さい。

 角度 [β°]
 cosθ
 sinθ
 屋根形状係数 μb

【f】多雪区域の応力の組み合わせと低減   「令」82条の表で多雪区域における応力の組み合わせ方法と、長期荷重時、   短期荷重時の積雪荷重の低減率が規定されている。   長期荷重時     G + P + 0.7・S   短期荷重時 積雪時 G + P + 0.7・S          暴風時 G + P + W          又は  G + P + W + 0.35・S          地震時 G + P + K + 0.35・S              G : 固定荷重による応力              p : 積載荷重による応力              s : 風圧力による応力              k : 地震力による応力 --------------------------------------------------------------------------  ① 多雪区域外の積雪荷重の取扱い     積雪荷重は、多雪区域では長期荷重として、それ以外の区域では、短期荷重     として扱っているが、最深積雪量が1m以下のところでも、3~5ヵ月の     間、根雪になる地方がある。このような地方について積雪荷重を短期荷重と     して扱うのでは危険が予想されることから、多雪区域外であっても、長期間     根雪となるような積雪荷重は長期荷重として設計することが望ましい。  ② 多雪区域の屋上について     冬の間、雪の為に屋上も使わないところも多く、通常の規定を適用したの     では不合理な事もあることから、多雪区域内で冬季には屋上に通じる出入口     を閉鎖する建物では屋上の積載荷重は積雪荷重又は積載荷重のいづれか大き     い方を見込むようにする。  ③ 積雪荷重が不均等な場合の処理     「令」86条5項で、「屋根面における積雪量が不均等となる恐れのある場合     は、その影響を考慮して積雪荷重を計算しなければならない」と定められて     いる。この規定に関連して特に注意しなければならない事例を以下に示す。     1) 建物が2棟以上並んでいる場合は谷が吹き溜りとなるので、積雪量の     割増をするか、「令」86条5項の規定に従って不均等な場合の設計が必要となる     2) 方位、周囲の建物の影響によって積雪が不均等になる場合が多いので     片側積雪荷重を考慮して設計する必要がある。  ④ 雪おろしによる低減の条件     雪おろしの習慣のある地方については、「令」86条6項の規定によって、     垂直積雪量を1mまで低減することが可能とされているが、その低減の対象     となるのは、住宅等で常時雪おろしが出来る場合である。     住宅等は、常時、人が住んでいるので戸や障子が開かなくなるなどの変化     危険の予知が予め出来るし雪おろしをする人手もある事による。これに     対して、学校や工場等では原則的に低減しないのは、危険の予知が困難で、     必要な人手を集めにくいなどの理由からである。ただし、雪下し作業の労務     供給等について年間契約を結んでいる様な場合は、雪下しが確実に行われる     ものとして、低減してもさしつかえない。  ⑤ 低減の状況、その他についての表示     「令」86条6項に基づいて積雪荷重を低減して設計した建築物はかならず、     その低減の内容、その他、これに関連した事項を表示しなければならない。

※ [引用文献]建築基準法・同施行令・学芸出版、上野嘉久著「実務から見た鉄骨構造設計」